オール電化住宅を設計・施工上の注意点!
高梨建設株式会社
         

オール電化住宅を設計・施工する際の基本的な注意点です。
いろいろな工法のオール電化住宅にも当てはまりますので是非ご確認してみては!

1.気密性・断熱性の確保(快適オール電化住宅には基準があります。

  • 断熱性が高い方がエネルギーのロスが少ない為、光熱費削減効果は高くなります。
  • オール電化に関しては断熱性能・気密性能についての基準がありますので、工務店さん又東北電力さんにご確認して下さい。
  • 最低でもQ値は1.9W/m2k以下・C値は5cm2/m2以下が基本的な目標値になります。(施工者への確認)
*Q値とは熱損失係数といい、住宅内外の温度差が1℃の時に生じる一時間当たりの損失熱量です。
参考:40坪の家の場合:室内20℃で外が-10度の場合に温度差が30℃になり、40坪×3.3m2/坪×1.9(次世代省エネ基準)×30℃=7524wの熱量が逃げていきます。(一時間当たり)
通常の住宅の場合は40坪×3.3m2×4.0(新省エネ基準の場合:平成4年度)×30℃=15840wの熱量
*平成4年度時の省エネ目標数値です。通常はもっとQ値が大きくなります。

【ちょっとしたポイント】
次世代省エネ基準値( C値約5cu/u)であるのに対し、当社『ファースの家』における実測地 C値約【1.0cu/u以下】です。
(参考まで従来の木造住宅が C値約9cu/uです。)

さらに北海道の公庫基準もクリアする高い気密性で、真冬でもあたたか。夏はエアコンの冷気を逃がさず外の熱気を寄せつけません。
また、高気密高断熱住宅は、車や電車などの騒音が侵入しにくいので、静かな室内環境が実現します。


『オール電化専用断熱材』を吹付けて、気密・断熱性能を従来よりも大幅に高め断熱性を示す熱損失係数( Q値)は、約【1.5w/uk以下】と、新省エネ基準1.9w/ukを大幅にクリア。(窓の大きさ・数によっても数値は変わります。)

暑さ寒さを寄せつけず、冷暖房効率も高いから経済的にも安心。高気密高断熱住宅なら、一般木造住宅と比べ、冷暖房費も約50%ダウンします。


【確認事項】
今までの住宅の断熱・気密性能でオール電化住宅にすると、気密また断熱性能が悪いので電気料金が高くなります。
むしろ、FF等を使用したほうが良い場合があります。
是非、その建て方がどんな性能があるのかを
必ず確かめてください!


2.室外機の配置について
  • 隣家との間隔が狭い場合、隣の家の寝室の近くに給湯器用のヒートポンプユニット(エコキュートの場合)を置かないようにする。(運転音は約40デシベルと小さいものの、深夜に毎日稼動する為、寝室から離す方が無難です。)
  • ヒートポンプユニットと貯湯タンクは、最大15m離しても問題はないです。

3.冷暖房方式について
  • 住まい手の求める暖かさに合った暖房方式の選定、
  • スペースの使い方。
  • 住宅の断熱性能を考慮し機器と容量を決める。

4.床の補強
  • 給湯器の重量は、370Lタイプで450kg前後と非常に重いです。
  • 屋内やベランダに設置する際は加重を考慮し、必要に応じて床を補強する。
  • 蓄熱暖房器を採用する際も、重さに対する配慮は必要です。

5.電気料金が安くなる機器を選ぶ
  • 設備機器の種類によって、電気料金が割引になるタイプがあります。(若干金額は高いですが、毎日の電気料金が割引になる為お奨めです。)
  • 有利な機器選びのために、料金プランや補助金などの情報収集をしておく。
  • 24時間換気システムは熱交換式がお奨めです!省エネ効果には抜群です。
熱交換式換気扇は、冬場の場合:室内の暖かさを外に逃がさず、外の新鮮な空気に室内の暖かさを含んで室内に運んでくれるので、省エネ効果又通常の換気扇のように寒さが感じにくいです。

6. 給湯器の設置場所について

  • 敷地条件や地域の気候、プランニングを考慮して、室内と室外のどちらにするか判断する。
  • メンテナンスの作業や本体の取替えの為のスペースも必要です。
  • 屋内で扉を付ける時の開口幅は製品の幅以上にする。
  • 屋外に設置する際は通路の幅に注意します。
  • (隣棟間隔の狭い都市部では設置できない場合があります。)

ポイント

1.機器のサイズと重量に配慮する
2.家の性能を確認する(気密・断熱性能)
3.換気システムの性能を確認する!